「お久しぶりです。ふーぎと申します。主殿より、高校生向けの内容も語るように命じられたので。中学歴史に引き続き。高校日本史を語りたいと思います」
ふーぎと名乗る。
羊の角が頭から生えている少女は。
高校の日本史の教科書を片手に持つと。
青年は既視感のある表情で言う。
「……いや、なんで中学歴史に引き続き。高校、日本史を受けなきゃならねぇんだよ」
「それは、貴方、えーっと、名前は確か」
黒板に名前入力欄が浮かび上がる。
(主人公の名前を入力して下さい。……けんた。主人公の名前は、ケンタでよろしいしょうか)
「よろしくないよ! なに勝手に名前入力してんの。と言うか、ケンタって誰! もしかして、今片手間に食べてるケンタ○キーから取ってる! もしかしなくてもそうだよね」
「もぐもぐ、もぐ。いや、ちょうどお昼だったので、ああ、カーネルでもサンダースでもいいですよ」
「よくないよ。全然、良くないよ。……はぁ、いいか、よく聞け。俺の名は」
「あっ、興味ないので結構です。さて、中学歴史を履修した貴方は、次なる関門。高校日本史を学んで貰います。」
「一応聞くけどさ。中学の歴史と何が違うんだよ」
「覚える量ですね。まぁ、歴史である以上。大きな流れは一緒ですが、中学歴史よりも深く、これ覚える必要あるの? って、なっています。まぁ、愚痴っても仕方ないので。そろそろ、講義を始めましょうか。私のことは先生と呼ぶように、OK? カーネル・サンダース様」
「だから、俺は、ケン○ッキーじゃねぇって!」